香川県農業改良普及センターさんより「陽当の里伊喜末」の皆様をご紹介いただき、2017年秋、伊喜末の耕作放棄地で二条大麦の種まきを開始。2018年5月、畑一面黄金色に輝いていた麦を収穫。「1回目でうまくいくもんだなぁ…」と思っていました。
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ところが、ビール醸造に必要である「製麦(麦を麦芽にする)」に至らず。収穫した大麦を麦芽試験のため栃木県の製麦場へ送り出したものの「発芽率95%」の製麦条件をクリアできませんでした。残念でなりませんでした。
「せっかく収穫できた麦を無駄にはしたくない。」その一心で、これまでと同じ輸入麦芽を主原料に、伊喜末の大麦をそのままの(製麦されていない)状態で副原料として使うレシピを考案し、醸造しました。2018年秋に発売した「おおむぎむぎ」です。小豆島で育てられた、少し土っぽいような独特の麦の香りやコクがあり、とてもおいしく感動しました。
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しかしなぜ発芽率が足りず、製麦できなかったのか。成功している県外の農家さんにお話を伺いにいったり、数値を分析したり…。迎えた翌2019年春。収穫時期をずらし、しっかりと天日干しをし、大きさを2.5mm以上の大粒の麦に絞るために3回の選別をし、4カ月休眠させた後、常温で2週間休眠から覚ます。こうした工程を経た大麦を発芽試験に出したところ、結果なんと発芽率100%に!心が躍るほど嬉しく、農家の方々にやっとひとつ報えたような気がしました。
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(↑はじめて麦芽になって醸造所に帰ってきた時)
ホップも麦芽もそろった!
次は酵母に続きます。