SHODOSHIMA100 -酵母

ホップと麦芽が揃い、あとは酵母。すでに世界中でも素晴らしいビール酵母が多数みつかっていて、これまで醸造時にはほとんど海外のものを使用していましたが、「100%ビールにするなら酵母も小豆島のものを使いたい!」と思い、ずっと探していました。身近な葉っぱや実などから組織を採取、発酵の兆しが見えたものを発酵食品研究所へ持っていき、酵母かどうか調べてもらっていました。

(↑最初の頃にビール酵母が発見された庭の松。興奮したけれど、おそらく醸造所から飛んでいたのでしょう…)

そんなある日、オリーブ茶葉を買いにいったヤマヒサ醤油さんで「オリーブ花酵母の醤油」が目にとまりました。話を伺ってみると、「ザイゴサッカロマイセス」という学名の、オリーブ花から採れた醤油用酵母で醸しているとのこと。醤油の酵母も3%程のアルコールを発生させることは知っていたので、少し分けていただいたものを麦汁(ビールになる前の液体)に加え、発酵するか試してみました。すると発酵の後、4%程のアルコールを発生させることがわかりました。「これはいける!」そう思った頃、担当の松井さんからさらなる朗報が飛び込んできました。

(↑ヤマヒサ醤油さん・オリーブ花酵母仕込の醤油)

なんと、同じオリーブ花から、世界中でビール醸造に使われている学名「サッカロマイセス・セレビジエ」という酵母が見つかったかもしれない!というのです。発酵食品研究所で詳細を調べてもらっているとのお話を受け、結果を楽しみに待っていました。これがまさにそれでした!ビール酵母がみつかったのです!

 

 

麦芽とホップどちらもそろった2020年、さらにオリーブの花というなんとも小豆島らしいものからビール酵母が見つかったという偶然に、奇跡を感じました。

(↑ちょうどこの時期花が終わったところ…小豆島のオリーブ)

そしていよいよビールの試作がはじまりました。